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顧客の期待値とクラウドサービス(2021年6月)

[オフィスクサカベ・ブログ]

 

顧客の期待値とクラウドサービス(2021年6月)

 

なぜ中小企業のクラウド利用が拡がらないのか。
顧客の期待値とクラウドサービスについて考えてみました。

 

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『早い、安い、うまい』
ご存知の通り、牛丼の吉野家のキャッチフレーズです。
(現在は、『うまい・早い・安い』と順番が変わっているようです)

 

ITにおける『早い、安い、うまい』は、間違いなく 「クラウド」 です。
クラウドは、Web申し込みですぐに利用でき、
サーバー機器などのハードウェアが不要で、
運用管理も不要な、便利で低コストのIT基盤です。

 

今やクラウドは、コンピューティング、データベースといった
IT基盤から、SaaSと呼ばれるアプリケーションサービスまで
幅広いサービスが提供され、国内外で幅広く利用されています。

 

クラウドの特長のひとつが、セルフサービスであることです。
Webサイトから申込(契約)や問い合わせ、サポートまで、
ユーザーが自分自身で行う=セルフサービスであることです。

 

そのセルフサービスを可能にするものが「サービス内容の標準化」です。
クラウド企業は、ユーザー個別の要望に対応するのではなく、
標準的なサービス内容を提供することで、サービス内容の充実や
低価格での提供を実現しているのです。

 

日本の中小企業は、ITを含めた経費・コストに厳しいので、
従来型システムよりも低価格で利用でき、手間がかからない
クラウドには大きなメリットがあるはずです。
ところが、日本の中小企業では、クラウド導入がそれほど進んでいません。
大企業では、既に7割以上がクラウドを利用しているのに対し、
中小企業では5割程度となっています。

 

理由のひとつが、中小企業にはクラウドなどのIT技術を理解し、
サービス内容を比較検討できる人材が不足しているためです。
中小企業では、総務部などが片手間にIT・情報システムを管理していて、
IT技術に明るい人材は滅多にいません。このため、セルフサービスが
求められるクラウドの導入が進まないようです。

 

加えて、中小企業では企業独自の業務プロセスが多く、
クラウドの特長である“標準サービス”では対応できないことが
少なくないためです。(大企業も独自業務ばかりですが・・・)

 

特に、人事・総務に関しては、企業ごとにルールがあると言っても過言ではなく、
標準的なクラウドサービスでは対応することが難しいためです。
中小企業の人事・総務は担当者の異動が殆どなく、
自分が長年実施してきた業務プロセスや社内ルールの変更には
後ろ向きであることも要因です。

 

導入から運用まで手間がかからず、低コストのクラウドサービスは、
中小企業にとって魅力のあるサービスであることは間違いありません。
なので、クラウド提供企業が、このギャップを埋めるような
各社の要望に対応できるような柔軟性のあるサービスを提供する。
もしくは、中小企業が自社の業務を標準的なプロセスやルールに変える。
このどちらかが、中小企業のクラウド普及には不可欠です。

 

つまり、

 「至れり尽くせりの高価格クラウドサービス」
 「低価格のセルフサービス型クラウド」

といったようにクラウドサービスを選択できると
中小企業の普及率がアップするのではないでしょうか。

 

 

・・・それでは、また次のブログで。 [オフィスクサカベ・ブログ]


 
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