活動実績4 <Branding>
ストーリーで紹介する活動実績 [オフィスクサカベ]
マーケティングコミュニケーションで「信頼感」を作り出せるのか?
~ エンタープライズ基盤としての「信頼性」を広告で訴求 ~
ミッション・クリティカル・システムに求められる信頼感を
創出するために、サーバー製品のブランドを強化
当時、エンタープライズ企業のシステム基盤はUNIXが中心でした。
マイクロソフトのサーバー製品も採用され始めていましたが、
基幹システムと呼ばれる領域では主流とは言えませんでした。
この原因を調査してみると、実績と信頼性に不安を感じていることが
国内外のターゲットから指摘されたのです。
(製品の機能や性能には大きな差がなかった)
そこで、先進的なエンタープライズ企業の導入実績を訴求する
「事例広告キャンペーン」を開始。
このキャンペーンでは、エンタープライズ企業における
大規模システムの導入実績を紹介することで、
ターゲットセグメント(大企業 情報システム部門の管理職)
の信頼感を醸成することを目的としたのです。
通常、広告の主役となるのは製品(プロダクト)ですが、
このキャンペーンでは「導入企業」を広告の中心としました。
事例広告は、掲載する企業の選定・その企業との調整・
出演者や撮影場所の選定など、調整事項が非常に多く、
企画から掲載までに多くの時間と労力が必要となります。
ですが、広告掲載時のインパクトは大きく、
社内外で大きな反応があることが少なくありませんでした。
これらの広告キャンペーンでは、マーケティング責任者として、
企画案を策定し、営業部門と事例企業の選定を行い、事例企業への依頼、
広告原稿の制作・メディアプラン作成・予算管理・広告代理店との
共同ワークなどの活動を担当。
広告原稿を1社ごとに作成し、掲載する。これを続けていく。
そして、3年、5年と、この事例キャンペーンを継続していくと、
だんだんと手ごたえを感じるようになったのです。
「ERPはUNIXが当たり前。Windows Serverは銀行では使えない。」
といったマーケットの認識が、
「Windows Serverなら費用対効果に優れ、高い信頼性がある。」
と市場調査の結果が変化していったのです。
これは、B2B領域における『パーセプションチェンジ(Perception Change)』
の成功例だと思います。ぶれないメッセージを継続して発信していく、
この地道な活動(=マーケティングコミュニケーション)がターゲット
セグメントの意識を少しずつ変えていったのです。
ブランドは一朝一夕にはできませんので、
どこまで腹をくくって(予算、リソース)
キャンペーンを継続できるかがカギになるではないでしょうか。